絶賛上映中の『The Wolf of Wall Street(邦題:ウルフ・オブ・ウォールストリート)』。 アメリカでは昨年のクリスマスに公開されたが、今もなお、観客数があまり減っていない。
ここまでやるかというほどのクレイジーさ、笑い、お色気が盛り沢山に含まれている映画だ。テンポも良いので、3時間の映画であっても、それほど間延びしちゃっている感じはせず、最後の最後まで楽しめる作品である。
同じクレイジーでも、『American Hustle(邦題:アメリカン・ハッスル)』に比べて、しっかりしたストーリーと、流れと、爆笑できる場面が多々ある点で、私はこちらの映画の方が圧倒的に上だと感じた。
アメリカン・ハッスルはきっとこの先語り継がれる映画できないし、賞レースが終れば忘れ去られる映画だろうが、ウルフ・オブ・ウォールストリートは何年か後であっても、確実に話題にチラホラ出てくる映画になると思う。
なんといっても一番の見所は、Leonardo DiCaprio/レオナルド・ディカプリオの体を張った演技。そして、映画を更に面白くさせる大きな後押しになっているのは、他でもないJonah
Hill/ジョナ・ヒルの演技である。
そして役の中でもプライベートでもハリウッド中から愛されているジョナ。今やコメディに欠かせない存在になっている。ちなみに、そんなジョナはたったの600万円のギャラで本作に出演したことが話題になっている。どうしてもMartin
Scorsese(マーティン・スコセッシ)監督の映画、それも、この映画に出演したかったというのが、その理由みたいだ。
更に脇を固めているのが、主役級の俳優Matthew
McConaughey/マシュー・マコノヒーとJean Dujardin/ジャン・デュジャルダンという、なんとも豪華で贅沢なキャスト。
これだけでも観る価値がある。
一方で、知人の中には、この映画をボイコットしている人もいる。それは何故か。
この『The Wolf of Wall Street(邦題:ウルフ・オブ・ウォールストリート)』は実際に存在するJordan
Belfort/ジョーダン・ベルフォートという人物を題材にしている。Belfort氏は、90年代にニューヨークのウォールストリートでストックブローカーとして詐欺などをはたらき、荒稼ぎした人物である。
実際に彼が詐欺で捕まった際には、当時のマスコミが彼をウルフ・オブ・ウォールストリートと呼んだ。
なので、理由としては、過去に中小企業や家族経営の零細企業からお金を騙しとり、更に今回の映画で彼を題材にするにあたり、お金が支払われて更にお金を儲けていることが許せないというものだ。
しかしシリアスでダークな彼の人生やこの詐欺事件をブラックなユーモアも交えながら面白可笑しく描いたスクリプトになっているので、実際に過去に起きた事件と切り離してさえ考えれば、非常に楽しむことができる。
The Golden Globe Awards 2014 (第71回ゴールデン・グローブ賞)では、 レオナルド・ディカプリオがコメディ部門の主演男優賞を受賞した。Oscar
2014(第86回アカデミー賞)では、栄えある作品賞と監督賞、その他にもディカプリオの主演男優賞候補、ジョナの助演男優賞候補、合計主要4部門にノミネートをされている。
主演男優賞も助演男優賞も本作と、本作にも出演しているマシュー・マコノヒー主演の『Dallas Buyers Club(邦題:ダラス・バイヤーズクラブ)』の俳優達との一騎打ちになりそうだ。これは目が離せない!
日本でも近日1月31日に公開になるウルフ・オブ・ウォールストリート、是非テンションをあげて観に行っていただきたい。間違っても子供などを一緒に連れて行かないように!
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