『Man of the Steel(邦題:マン・オブ・スティール)』は、『The Dark Knight
Rises(邦題:ダークナイト ライジング)』3部作の名コンビ、David S. Goyer(デビッド・S・ゴイヤー)が脚本、Christopher
Nolan(クリストファー・ノーラン)がプロデューサーを務め、『Watchmen(邦題:ウォッチメン)』や『300(邦題:300 スリーハンドレッド)』のZack
Snyder(ザック・スナイダー)監督がメガホンをとった超大作アメコミ映画。
フィルムの内容やアクションは勿論のこと、本作品でなかなか興味深いのがキャスティングだ。
まず主役であるスーパーマン役Clark Kent(クラーク・ケント)/Kal-El(カル・エル)には、米国ハリウッドでも知名度が決して高いとはいえない英国人俳優 Henry Cavill(ヘンリー・カヴィル)が大抜擢された。新鋭とはいえど、30歳、遅咲きの俳優である。ヘンリー・カヴィルは2006年の映画『Superman
Returns(邦題:スーパーマン リターンズ)』の際も候補に挙がっていたが、ブランドン・ラウスに敗れた。しかし今回、晴れて、史上初めてスーパーマン役を演じる非アメリカ人となった。
そして、スーパーマンの恋の相手であるジャーナリストのLois Lane(ロイス・レイン)役を演じるのは、Amy
Adams(エイミー・アダムズ)である。代表作もいくつかあり、これまでに4度もアカデミー助演女優賞にノミネートされているわりに、名前を言われてもなかなかすぐにピンとこない女優だ。意外にも彼女は38歳、名脇役のベテラン女優のようだ。直近では、2012年の『The
Master(邦題:ザ・マスター)』でアカデミー助演女優賞にノミネートされている。また同年 2012年にはClint Eastwood(クリント・イーストウッド)が監督兼主演を務める『Trouble with
the Curve(邦題:人生の特等席)』でも準主役として出演している。これから更に彼女をスクリーンで観る機会が多くなりそうだ。
この二人だけでは、ハリウッドスター好きには少々物足りないが、サポートするアクター達は豪華だ。
クラーク・ケント=スーパーマンの育ての親Jonathan Kentジョナサン・ケントにKevin
Costner(ケビン・コスナー)、生みの親ジョー・エルにRussell
Crowe(ラッセル・クロウ)、仇敵General
Zod(ゾッド将軍)にMichael
Shannon(マイケル・シャノン)など実力派のベテランアクター達がズラリ 。ケビン・コスナーは役柄も素敵で、どこまでもダンディすぎる。
本フィルムの物語は、ジョー・エル(ラッセル・クロウ)が、滅びる寸前の惑星クリプトンから生まれたばかりの息子を宇宙船に乗せて地球へと送り出すところから始まる。
その後クラーク(ヘンリー・カヴィル)は、偶然その宇宙船を発見した父(ケヴィン・コスナー)と母(Diane Lane/ダイアン・レイン)に田舎カンザスの農家で愛情をいっぱい注がれながら大事に育てられる。やがて成長した彼は、クリプトン星の生き残りのゾッド将軍と対峙することになる。
無敵な能力を備えながらも、それゆえに悩んだり傷ついたりしながら育った青年クラーク・ケントが、いかにしてスーパーマンとして立ち上がったのか、これまで描かれてこなかったスーパーマン誕生の物語を描いたものだ。
最後らへん、闘いの場面が間延びしていてちょっと長いかな、とも思ってしまったが、闘いだけじゃなく、クラークがいかにして地球に送られたのか、クラークの苦悩した少年時代や家族との絆、そして世界に危機が訪れた時スーパーマンとして立ち上がる決意を丁寧に描いているので、ストーリーの流れがあり、すごく好感の持てる作品であった。同時に、アクション、迫力にもドキドキさせられる 。
個人的には、これまでのスーパーマンの中でもかなり好きな方だ。
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監督の次回作、2014年3月7日に米国にて公開予定の『300:
Rise of an Empire(邦題:300 ライズ・オブ・エンパイア/仮)』も今から既に楽しみだ。
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