Tuesday, March 18, 2014

Non-Stop(邦題:フライト・ゲーム )


マレーシア航空機の行方が1週間以上経った今も謎に包まれる中、ちょっとタイムリーすぎるが、ハイジャック・アクション映画『Non-Stop(邦題:フライト・ゲーム、日本公開日:2014年9月6日予定)』を観てきた。フランスの制作会社がほとんどの制作費を出しており、米仏の合作映画である。


主演は、私の大好きな名作『Schindler’s List(邦題:シンドラーのリスト)』で主演し、最近では、『Taken(邦題:96時間)』、 Taken 2(邦題:96時間/リベンジ)』などでグローバルヒーローとして知られる現在61歳のLiam Neeson(リアム・ニーソン)。


脇を固めるのは、数々の映画に出演しているベテランJulianne Moore(ジュリアン・ムーア)、TVドラマ『Downton Abbely/ダウントン・アビー~貴族とメイドと相続人~』で有名なMichelle Dockery(ミシェル・ドッカリー)、そして 12 Years a Slave(邦題:それでも夜は明ける)』でアカデミー賞助演女優賞を受賞したばかりの今とても旬なLupita Nyong'o(ルピータ・ニョンゴ)。


舞台はニューヨーク発ロンドン行きへの直行便旅客機の機内。米連邦航空保安官のBill Marks(ビル・マークス)は離陸後、暗号化された秘密のネットワーク 経由で「15千万ドルをオフショア口座に払わなければ、20分毎に乗客を1人殺す」というメッセージを受け取る。 マークスはたちの悪いイタズラだと思うが、最初の1人が実際に20分後に殺され、マークスは犯人が本気であることを知る。パイロットや信用のできる乗務員に何が起きているかを打ち明けるが、口座名義人はマークス本人となっていることが判明し、更には爆弾が飛行機の中から見つかり、乗務員乗客の疑いの目はマークスに。連邦組織もマークスをハイジャック犯として追い始める。



高度4万フィート、空の密室と化した旅客機の中、姿を見せない謎のハイジャッカーを相手に周囲に疑われながらも1人での必死な闘いが繰り広げられる。

犯人は飛行機内にいるのか。複数いる怪しい乗客たち。犯人の目的はなんなのか。

その謎は全て劇場で明かされる。



特別素晴らしい!と思えるような映画ではないものの、テンポよく、スリル感と緊迫感あり、そしてツイストもあり、普通にドキドキしながら楽しめる映画だ。さまざまな人間心理や9.11後のアメリカにおいての人種的な先入観にさりげなく触れている点も面白い。


監督はスペイン出身のJaume Collet-Serra(ジャウム・コレット=セラ)。リアム・ニーソンとは2011年の『Unknown(邦題:アンノウン)』以来のコラボレーション。来年2015年には今プロダクション中の『Run All Night(邦題未定)』でもコラボレーションしており、相性の良さがうかがえる。

映画館でポップコーンとコーラを飲みながら楽しみたい一作。

English Ver. Trailer

Monday, March 3, 2014

The 86th Academy Awards(第86回アカデミー賞 )


And the OSCAR goes to…


昨夜(現地時間32日)、ロサンゼルス、ハリウッドのドルビー・シアターにて 86回アカデミー賞が開催され、それぞれの部門にてオスカーが発表された。


今年のアカデミー賞は、最多10部門にノミネートされ、そのうち7部門でオスカーを受賞した『Gravity(邦題:ゼロ・グラビティ)』と、作品賞、脚色賞、助演女優賞などで主要部門でオスカーを受賞した『12 Years a Slave(邦題:それでも夜は明ける)』の2本が最大の勝者になったといえる。

American Hustle(邦題:アメリカン・ハッスル)』は『Gravity(邦題:ゼロ・グラビティ)』と同じ最多10部門にノミネートされるも、オスカーはひとつも獲得できず。

同様に、『The Wolf of Wall Street(邦題:ウルフ・オブ・ウォールストリート)』も、主要部門でいくつかノミネートはされたものの、どの部門においてもオスカーの受賞はならなかった。

どちらのフィルムも一般客には大人気となったが、やはり内容的にアカデミー会員にはそれほど評価されなかったのか。

しかし、今年のアカデミー賞は、すごく納得のいくというか、思った通りの結果だったし、下馬評どおりの面々がそれぞれの部門で受賞したように思う。


さて、改めて主要部門のNomineeWinnerをそれぞれ見てみよう。

BEST PICTURE(作品賞

       Captain Phillips(邦題:キャプテン・フィリップス)
       Dallas Buyers Club(邦題:ダラス・バイヤーズクラブ)
       Nebraska(邦題:ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅)
        Philomena(邦題:あなたを抱きしめる日まで)

作品賞は、予想通り。個人的にはこの映画は過剰評価されているように思うが、いかにもアカデミーが好きそうなデーマであり、映画だ。それに、プロデューサーはBrad Pitt(ブラッド・ピット)。ただ、今この時代だからこそ、改めて奴隷制度を真っ向から否定し、人間が人間にしうる最大の悪であるということを世の中に伝え、考えさせるという意味では、こういう映画があって良かったと思う映画であるのは認めざるをえない。



BEST DIRECTOR(監督賞)

       [WINNER] Alfonso Cuarón/アルファンソ・キュラロン, Gravity
        Steve McQueen/スティーブ・マックイーン, 12 Years a Slave
        Alexander Payne/アレクサンダー・ペイン, Nebraska
        David O. Russell/デビット O. ラッセル, American Hustle
        Martin Scorsese/マーティン・スコセッシ, The Wolf of Wall Street 

これも、難しい選択だったと思うが、宇宙でハプニングというありきたりなストーリーをあれほどまでに観る者を最後まで引き込むことができた斬新さは監督の腕そのものだと思う。本当に素晴らしい映画だった。ものすごく納得の受賞である。ちなみに、ヒスパニック系の監督がアカデミー賞監督賞を受賞するのは初めてのことだ。


BEST ACTOR(主演男優賞)

       Christian Bale/クリスチャン・ベール, American Hustle
       Bruce Dern/ブルース・ダーン, Nebraska
       Leonardo DiCaprio/レオナルド・ディカプリオ, The Wolf of Wall Street
       Chiwetel Ejiofor/キウェテル・イジョフォー, 12 Years a Slave
       [WINNER] Matthew McConaughey/ マシュー・マコノヒー, Dallas Buyers Club

作品賞の次、いや、もしかすると作品賞以上に今年注目が高かったのは、この部門であることは間違いないだろう。Leonardo DiCaprio(レオナルド・ディカプリオ)、今年こそは悲願のアカデミー賞受賞!と誰もが祈ったことだろう。しかし、こちらも下馬評どおり、名俳優Matthew McConaughey(マシュー・マコノヒー)が受賞。ディカプリオが獲れなくて悲しんでいる人はたくさんいる一方で、なんでマシューなんだと言っている人はいない。それだけ、マシューの本作での演技の評価はものすごく高い。どちらが獲っても納得だったが、マシューの方はなんといっても映画のテーマとストーリーが良かった。もちろん、演技も。


BEST ACTRESS(主演女優賞

       Amy Adams/エイミー・アダムズ, American Hustle
       [WINNER] Cate Blanchett/ケイト・ブランシェット, Blue Jasmine(邦題:ブルージャスミン)
       Sandra Bullock/サンドラ・ブロック, Gravity
       Judi Dench/ジュディ・デンチ, Philomena
        Meryl Streep/メリル・ストリープ, August: Osage County(邦題:8月の家族たち)

わたしの予想的中だったCate Blanchett(ケイト・ブランジェット)の主演女優賞獲得。Amy Adams(エイミー・アダムズ)は良く分からないけど、他の女優さんたちは、みんながみんな、どんな役であっても素晴らしい演技をする女優さんたちばかりで、もうみんなさすがです!という感じだ。
それにしても、ケイトのスピーチ、何度も見たくなるほど素敵だったな〜。


BEST SUPPORTING ACTOR(助演男優賞)

       Barkhad Abdi/バーカッド・アブディラマン, Captain Phillips
       Bradley Cooper/ブラッドリー・クーパー, American Hustle
       Michael Fassbender/マイケル・ファスベンダー, 12 Years a Slave
       Jonah Hill/ジョナ・ヒル, The Wolf of Wall Street
       [WINNER] Jared Leto/ジャレッド・レト, Dallas Buyers Club

これは、文句なし、そして下馬評どおりの受賞だった。Michael Fassbender(マイケル・ファスベンダー)は素晴らしい俳優さんだし、Bradley Cooper (ブラッドリー・クーパー)は格好良すぎだし、Jonah Hill(ジョナ・ヒルは素晴らしいキャラクターだけど、今回は役どころとしても、Jared Leto(ジャレッド・レト)が受賞するのが必至だっただろう。


BEST SUPPORTING ACTRESS(助演女優賞)

       Sally Hawkins/サリー・ホーキンス, Blue Jasmine
       Jennifer Lawrence/ジェニファー・ローレンス, American Hustle
       [WINNER] Lupita Nyong'o/ルピータ・ニョンゴ, 12 Years a Slave
       Julia Roberts/ジュリア・ロバーツ, August: Osage County
       June Squibb/ジューン・スキッブ, Nebraska

Julia Roberts(ジュリア・ロバーツ)も、June Squibb(ジューン・スキッブ)も素晴らしい演技だった。が、こちらも下馬評どおり。流れ的に、もう誰もがLupita Nyong'o(ルピータ・ニョンゴ)が獲ると予想してたであろう。うむ。




今こうやって振り返ってみても、本当に予想どおり、世の中の流れや押しどおり、下馬評どおりに各部門それぞれ受賞したように思う。
そしてここからは個人的に嬉しかった受賞たち。

まずは、『Her(邦題:her/世界でひとつの彼女) 』のBest Original Screenplay(脚本賞)獲得 。どんどんオリジナルのネタが切れてきて、小説などを映画化するAdapted Screenplay(脚色)が増える中、オリジナルの脚本賞は本当に価値があると思う。Spike Jonze(スパイク・ジョーンズ)、おめでとう!彼は本フィルムの監督も勤めているが、脚本ソロデビューした作品で脚本賞を獲得できたのは心底感動的だっただろう。相変わらずかっこいいし!

他には、『The Great Gatsby(邦題:華麗なるギャツビー)』のBest Production Design(美術賞)とBest Costume Design(衣装デザイン賞)も嬉しかった。やはりあの華麗できらびやかな世界観は素晴らしかった。


そして賞とは関係ないが、P!nkの歌のステージはもちろん、アニメーションフィルム『Frozen(邦題:フローズン)』のオリジナル曲『Let It Go』の歌も引き込まれてしまった。
  

そして最後に。Leonardo DiCaprio(レオナルド・ディカプリオ)、本当に残念だった。映画界、ハリウッドで確固たる地位と存在感、貢献を果たしている素晴らしい俳優であり、映画人であるから、今後さらなる素晴らしい数々の映画を作って欲しい。そして、いつかは.ノーベル文学賞をいつまで経っても受賞できないHaruki Murakami(村上 春樹)とだぶってしまう。彼らがそれぞれの分野で残してきた業績は偉大で、時代を超えて思い出される人物であることには間違いはないわけだし、賞をもらうかもらわないか、今さら本当にどうでもいいことであるとも思うが、彼ら本人が獲りたいと思っているのであれば、いつかはやっぱり獲って喜んでいる姿が見たいものです。


それにしても、本当に欧米人はスピーチがうまい!テンポも良いし、面白いし、気が利いてるし。前もって準備してあるにせよ、本当に毎回毎回感動させられてしまう。

今年も楽しく、きらびやかなアカデミー賞でしたとさ。


また来年もどんな賞レースを見ることができるのか。
2014年〜2015年にかけてどんな映画と出逢うことができるのか。

さっそく今日から既に楽しみでなりません。