Monday, October 21, 2013

Prisoners(邦題:プリズナーズ)


先週末、朝からHugh Jackman(ヒュー・ジャックマン)の最新作『Prisoners(邦題:プリズナーズ/日本公開日:5月3日予定)』を観てきた

予告編トレイラーを観ても、イマイチ派手さもなくパッとしない印象だったこの作品。一方で豪華なキャスト。独特な印象を受けたので、一か八かかけて観てみることに。

舞台はアメリカ、ペンシルベニア州の田舎町。二組の家族がサンクスギビングのディナーを楽しんでいるところから物語が始まる。冬ならではの、部屋の中の暖かい雰囲気。そんな中、両家族の幼い娘達がこつ然といなくなってしまう。

景色は一転、寒くて薄暗い雰囲気へと変わる。いかにもペンシルバニアという感じのする寒くて淋しい感じの冬だ。

両家族の親たちが 必死に行方不明になった娘達を探し始めるのだが、娘達それぞれの兄と姉が、ディナーの前に4人で散歩をしていた際に、不審なSUVを見つけたことを告げる。

誘拐事件に発展し、地元の敏腕刑事ロキの元に連絡が入る。ロキはそのSUVを探し出し、乗っていた男性を警察署に連れて帰り、事情聴取を行う。しかし、その男性のIQ10歳程度のものだと知り、犯行が不可能ではないかと困惑する。



男性は証拠不十分で釈放されるが、ヒュー・ジャックマン演じる、少女の父、ケラーはそれを知り、怒り狂う。その結果、彼はとんでもないことを計画し、実行するのである。



続きは是非映画館で

この映画、なんとランニングタイム153分。最近の映画にしては、かなり長い方だ。

それでも、2時間もの間、観る者に緊張感を与え、スクリーンに釘付けにさせる演出は素晴らしいとしか言いようがない。派手さはない、が、ひき付けられてしまう。カメラワークと音楽も、確実に手助けしている。そしてストーリー。次から次へと何かが常に起こっている、だから長いと感じさせない。

最後の最後まで何かが起きている。そして終わり方は「え?ここで終わり?」という何ともすっきりしない、しかし一方で「その終わり方、ありだなー」と思える終わり方だ。

キャストも良かったと思う。ヒュー・ジャックマンの白熱したリアルな演技、刑事役のJake Gyllenhaal(ジェイク・ジレンホール)の刑事らしい演技、そしてその他のキャストの自然な演技力も観客を物語に引き込む一つの要因だろう。中でも、Paul Dano(ポール・ダノ)はここ数年注目度が高く、映画起用率も高い。





映画を見終わった後も、なんとなくその後数時間、映画を引きずってしまった。どこにでもありそうなアメリカの田舎町を舞台にしているから、更に奇妙だと思えたのかもしれない。私が幼い頃に住んでいたアトランタの町でも、「白いバンで子供達が連れ去られている」という噂が町中に流れていて、家の周りで遊んでいる時によく自分の親や友人の親に「白いバンには気を付けなさいよ!」と何度も言われた記憶がある。

この映画は通常のハリウッド映画のような派手さがないからか、良い意味で日本のサスペンスドラマ風の印象を受ける。タイトルの付け方も、また日本的だという印象。間接的というか、タイトルからそのまま受け取るような、分かりやすく『刑務所にいる囚人』をテーマにしているわけではなく、『囚われている人、囚われる者』を描いているからだ。

English Trailer

Japanese Trailer Special Ver. 


このフィルムを観たことによって、監督であるDenis Villeneuve(ドゥニ・ヴィルヌーヴ)の過去の作品も観たくなった。第83回アカデミー賞の外国語映画賞でノミネートされた『Incendies(邦題:灼熱の魂)』が気になる。


それにしても、今年の秋から冬にかけて、 映画好きにはたまらない豊作っぷり。 観ると決めているのだけでもこれだけある。毎週映画館に通うことになりそうだ。

(以下USAにおける公開日順)
The Fifth Estate
Counselor10/25
Hunger Games –Catching Fire–  11/22
Mandela11/29
Lone Survivor12/27
Third Person』未定

ブログの更新も引き続きどうぞお楽しみに〜!

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